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【全館空調を徹底比較】各メーカーの比較すべきポイントを知ってライフスタイルに合った1台を見つけよう!

公開日 2021.02.01
更新日 2023.07.24
健康的な住まい全館空調

注文住宅を検討されている方で、全館空調を導入したいと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、ひとくくりに全館空調といっても様々なタイプがあります。どこのメーカーにすれば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで今回の記事では、各メーカーの全館空調の比較ポイントを一覧にまとめました。さらに比較の要素にはどのようなものがあるのか、それをどう判断していけばよいのかを解説します。

この記事のポイント
  • 販売方法で比較
  • 各機能や保証年数で比較
  • 初期導入費で比較

目次

1.全館空調とは

全館空調とは、1つの空調管理システムで冷暖房と換気が行える設備を指します。

  個別エアコンと全館空調

全館空調について知りたい方はこちらをご覧ください。
【冷暖方式で比較!】ライフスタイルに合う全館空調で、快適な住まいを手に入れる!
全館空調のメリット・デメリットと、全館空調について知っておくべき4つのポイント

2.全館空調システムの販売方式は2種類

家中どこでも快適な温度調整ができる全館空調。販売方法が下記の2種類あり、メーカーによって異なります。

ハウスメーカー系の全館空調

ハウスメーカーが独自に開発している全館空調システム。契約したハウスメーカーに独自の全館空調システムがある場合は、一般的にその会社の全館空調を導入します。(一部例外あり)

ビルダーフリー系の全館空調

空調メーカーが販売している全館空調システム。ビルダーフリーの全館空調を導入したい場合は、工務店を通して依頼します。

ここで重要なのは、「全館空調を選ぶ=住宅建築会社を選定する」ということです。

  • ハウスメーカーに依頼する場合→そのメーカーが出している全館空調しか選択肢がない。
  • ビルダーフリーの全館空調を選びたい場合→工務店が導入するため、住宅建設も工務店に依頼する。

ということになります。希望する全館空調がある場合は、住宅建設会社も含めて考慮しましょう。

全館空調の販売方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
全館空調のメリット・デメリットと、全館空調について知っておくべき4つのポイント

3.全館空調には高気密で高断熱の住宅を

全館空調は家全体を冷暖する設備なので、建物のどこかが断熱性や気密性が低いとそこから熱が逃げていくリスクがあります。
熱が逃げることで冷暖房効果が弱まるだけでなく、冷暖房費用もかさんでしまい、せっかくの全館空調の良さを活かしきれません。
全館空調と高気密・高断熱は表裏一体と考えて住宅建設会社の選定も慎重に行いましょう。

高気密高断熱住宅について詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。
高気密・高断熱の家に住んでみて分かったメリット・デメリット。口コミを全調査

4.冷暖房方式で比較

全館空調システムは、居室内に1台(家の広さによっては2台)の空調室内機を住宅に設置して、居室全体を冷やしたり暖めたりします。
冷暖房方式は以下の4つの種類です。

1)天井吹き出し型

天井内にダクトを設置し、天井からの吹き出し口から冷暖気を送ります。

天井吹き出し型

画像引用元:Z空調

2)床下冷暖房型

床下の基礎部分を断熱し冷暖気を蓄熱し、床からの輻射熱とガラリによる送風で家全体を冷暖します。

引用元:ECO床暖とは

3)壁パネルからの輻射型

壁に大型冷暖房パネルを設置し、パネルからの輻射熱で家全体を冷暖します。

光冷暖

画像引用元:光冷暖​​

4)壁掛けエアコン型

室内に1台の壁掛けエアコンを設置し、各部屋にダクトで風を送り家全体を冷暖します。

壁掛けエアコン型

引用元:ヤマト住建​​

5.保証期間、加湿機能、空気清浄機能で比較

ここからは各メーカーの全館空調をハウスメーカー系とビルダーフリー系に分けて比較していきます。

全館空調メーカー別比較表

ハウスメーカー系全館空調

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます
メーカー名 商品名 住宅の断熱・気密性 冷暖房方式 保証期間 加湿機能 空気清浄機能
三井ホーム スマートブリーズ ※UA値0.43
※ZEH対応
天井吹き出し型 10年 有り 有り
三菱地所ホーム エアロテック ZEH対応 天井吹き出し型 10年 有り
セキスイハイム 快適エアリー UA値0.46
ZEH対応
天井吹き出し型 10年 有り
ミサワホーム エアテリア UA値0.43
ZEH対応
天井吹き出し型 要問合せ 有り
パナソニックホームズ エアロハス UA値0.6
ZEH対応
天井吹き出し型 要問合せ 有り
トヨタホーム スマート・エアーズPLUS ※断熱等性能等級4
UA値0.7
ZEH対応
天井吹き出し型 10年 有り 有り
ヒノキヤグループ Z空調 天井吹き出し型 10年 別売り 有り

※UA値:住宅全体の断熱性について数値で示したもの。より小さいほど高断熱。
※ZEH:太陽光発電などを利用し、生活で使うエネルギーを補う、またはそれ以上のエネルギーを作ることを目指した住宅
※住宅断熱等性能等級4:断熱性の性能を表す基準。数字が大きいほど高機能。
           2022年時点で最高等級。



ビルダーフリー系全館空調

下記の図は横にフリックして全体を見ることができます
メーカー名 商品名 冷暖房方式 保証期間 加湿機能 空気清浄機能
三菱電機 エアリゾート 天井吹き出し型 要問合せ 有り
デンソー パラディア 天井吹き出し型 2年 オプション 有り
アズビル きくばり 天井吹き出し型 10年 有り
FUTAEDA株式会社 F-CON 壁パネルからの輻射型 要問合せ
OMソーラー株式会社 パッシブエアコン 天井吹き出し型 10年
YUCACOシステム研究会 YUCACOシステム 壁掛けエアコン型 10年 有り
オンレイ ECO床暖システム 床下冷暖房型 5年 有り
ヒノキヤグループ ※Z空調 天井吹き出し型 10年 別売り 有り

※Z空調はヒノキヤグループ以外にも独立系工務店に加盟店方式をとっています。

ハウスメーカー系の全館空調は、住宅の断熱性と気密性も合わせて比較すると、より効果の高い全館空調が選べるでしょう。
ビルダーフリー系の全館空調は、冷暖房方式がメーカーごとに異なります。風が出ないタイプや、メンテナンスフリーなどご自身の生活スタイルに合わせた方式を選択しましょう。

6.初期導入費用で比較

  初期導入費用で比較

※こちらの価格はあくまでも目安です。設置する部屋の広さなどで大きく異なることがあります。詳しくは、各メーカーにお問い合わせください。

気になる初期導入費用は全体的に10万円〜300万円となっており、商品によってかなり開きがあります。高いから良い、安いから悪いということではなく、家族のライフスタイルに合わせた機能を重視することで、後悔しない全館空調選びができます。
さらにここから、ランニングコストやメンテナンス費用が発生します。事前に確認しておき、月々の光熱費の支払いや、万が一故障してしまった場合でも対応できるようにしましょう。

全館空調のランニングコストについて知りたい方はこちらをご覧ください。
全館空調の電気代は高い?高いと思われる理由を検証
全館空調の価格相場はどれくらい?電気代・メンテナンス費は?各社の導入費用を徹底調査

忘れてはいけない全館空調の工事費用

また、考慮しておかなければいけないのが、全館空調を導入するには設置するための工事費用も発生するということです。
空調室の建設工事、壁や天井の配管用の建築工事は、全館空調の設備コストとは別でかかります。全館空調の導入コストを調べる際には、それに伴う建設コストも把握することが必要です。建設コストについては細かい算出は困難でも、追加の資材や工事手間からおおよその金額を工務店から聞くことができるので事前に確認しておきましょう。

まとめ

  • 全館空調の購入方法はハウスメーカーとビルダーフリーがある
  • 全館空調選びは、同時に住宅の断熱性や気密性も比較すると良い
  • ハウスメーカー系の冷暖方式は天井吹き出し型が多い
  • ビルダーフリー系は様々な冷暖方式の商品がある

長く暮らす家には、最適な空調環境があるかないかで快適さが大きく変わります。
ぜひご自身の生活環境にマッチした全館空調選びをしてください。

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